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夏緑草本カニコウモリの富士山亜高山帯針葉樹林での優占機構
https://mfri.repo.nii.ac.jp/records/156
https://mfri.repo.nii.ac.jp/records/156a18255e2-93de-4984-9fe8-9be80060596f
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Copyright (c) Mount Fuji Research Institute, Yamanashi Prefectural Government.
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Item type | 学術雑誌論文 / Journal Article(1) | |||||
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公開日 | 2022-03-20 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 夏緑草本カニコウモリの富士山亜高山帯針葉樹林での優占機構 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | The dominance mechanism of a summergreen herb, Cacalia adenostyloides in a subalpine coniferous forest at Mt. Fuji | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 個体群構造 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 光合成 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 林冠ギャップ | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 林床 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 物質生産 | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | journal article | |||||
著者 |
高松 , 潔
× 高松 , 潔× 源後, 睦美× 安部, 良子× 清水, 陽子× 河原崎, 里子× 中野, 隆志× 堀, 良通× TAKAMATSU, Kiyoshi× GENGO, Mutsumi× ABE, Yoshiko× SHIMIZU, Yoko× KAWARASAKI, Satoko× NAKANO, Takashi× HORI, Yoshimichi |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | カニコウモリが、亜高山帯の常緑針葉樹林の林床に優占群落を形成する機構を明らかにする試みを行った。富士山北斜面の標高 1,900 m 地点で林床の明るさが異なる場所で林床植生を調査し、カニコウモリの好む微環境を解明するとともに、標高の異なる 2 地点(1,750 m、2,150 m)で光と温度の測定と個体群構造を記録し、光合成特性、呼吸特性、葉面積成長、バイオマス成長等を測定し、環境と成長様式の関係を解析した。 標高 1,900 m の林床の明るさの異なる場所に 1 m × 1 m 方形区を設置して種別に地上部バイオマスを測定した。裸地に対する相対光量子密度が約 1%から 8%までは林床植生の全地上部バイオマスとカニコウモリの地上部バイオマスは相対光量子密度の増加に伴って直線的に増加した。全地上部バイオマスに対するカニコウモリのバイオマスの割合は相対光強度が約 8%までは 60-80%と著しく高かった。しかし、より明るい場所ではカニコウモリの地上部バイオス及びその割合は著しく小さくなった。このことは、他種が多く出現する比較的明るい林床環境では、カニコウモリの優占が抑制されることを示唆した。 標高 1,750 m と 2,150 m 地点で個体群構造、光合成、呼吸、成長等を測定した。2,150 m 個体群の方が 1,750 m 個体群よりも、密度が高く、閉鎖林冠下で約 2.6 倍、林冠ギャップ下で約 1.8 倍、当年実生密度は約 10 倍であり、2,150 m では発達したコケ層に実生が多く見られた。2,150 m で個体群はより確実に維持されていることが推察された。光合成速度と呼吸速度には標高による違いがなかった。光合成特性は光補償点が著しく低く(約 5μmolm-2s-1)、典型的な陰葉を示し た。相対成長率(RGR)は 2,150 m の個体の方が生育期間を通して高かった。総生産に占める呼吸量の割合は 1,750 m で 66%、2,150 m で 45%と推定された。1,750 m の個体の RGR 低下の主要因は、呼吸量の上昇によると推察された。以上の 結果から、カニコウモリが亜高山帯常緑針葉樹林の林床で優占種になれる主要因は、以下の点であることが推察された。 1.年間を通して弱光環境のため競争種がほとんどない。 2. 光合成の光補償点が低い。 3. 低温下(高標高下)でより高い RGRと純生産を実現する。 4. 有性繁殖が活発で多くの種子が散布される。 5. 実生の定着サイトであるコケ層が発達している。 |
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書誌情報 |
富士山研究 巻 1, p. 1-9, 発行日 2007-03 |
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出版者 | ||||||
出版者 | 富士山科学研究所 | |||||
ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | ISSN | |||||
収録物識別子 | 1881-7564 | |||||
著者版フラグ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 |